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夢農場の早春は、棚の掃除から始まります。ご覧の「巻きつる」は
葡萄のものです。昨年の葡萄の置き土産なのですが、これが実は
菌の宝庫なのです。ひとつひとつ丁寧に丁寧に取り除きます。
農薬散布だけが、菌を殺すわけではありません。こんな地道な作
業が菌の密度を減らし、減農薬に繋がるのです。 |
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4月の第1週から芽が出始めます。これは巨峰の萌芽。
この時期は、実は気が抜けない「芽かぎ」作業の真っ最
中。要らない芽を取ります。
この作業を怠ると、芽が出揃わず、思いっきり減収に繋がります。花見どころではないですだあ。 |
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これはベニバラード。ここまで来れば春の息吹も思い切り
感じます。 |
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この段階からは、一気に伸びまくり、まるでジャックと豆
の樹のよう。
早く伸びよと言いたいのですが、ここから花の時期は葡
萄農家にとって、とっても神経をすり減らす時期なのです。
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葡萄の枝は伸びすぎてはいけないし、短すぎてもダメでどち
らでもよい実はとれません。何回も言いますが、「イイ加減」で
ないといけません。
このイイ加減が難しい!! |
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5月も中旬になると花が咲き始めます。
葡萄の実の「形」や「味」は品種でかなり違います。
なのに、この葡萄の花の香りは、大体似ています。
しかし葡萄の花の香りのなんとかぐわしいことか・・・。
花が咲き始めると葡萄農家は、タバコと同じくらいの
長さになるまで切り詰めます。でないと葡萄の実は流
れ、実がつかないのです。
右の花のようになると花切りは遅れ気味で、急がな
くてはいけません。 |
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開花期から、実どまり期は葡萄農家にとって、それはそれは戦争な日々。単純計算でも10万の花をセットしてい
きます。
また種無し葡萄は植物ホルモンを花に施さねばなりません。花は毎日毎日パカパカパカパカ開きます。この時期は
ご飯炊きではないですが、赤子が泣こうが火事が起ころうが、花をセットしなくてはいけないのです。 |
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開花から約10日以上経ちますと。「実どまり期」となります。
「ふうツ」と一息つくのもつかの間。
葡萄の粒ははどんどん大きくなり、我々農家を待ちません。
さしもの「暴走特急」なのです。 |
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さて、梅雨の時期、我々葡萄農家は何をしているか・・・
答えは「摘粒」(てきりゅう)作業。。雨が降ろうと矢が降
ろうとこの作業は行われます。 |
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個人的にはこの作業が、葡萄の作業で一番辛いです
。巨峰などは、50〜60粒の実を30粒くらいに整形しま
す。
しかし、マニキュア・フィンガー等は、数百もの実を30〜
50粒に整形。1房で5分以上かかることもザラにありま
す。
肩は、まるでキリでぐりぐりされているようです〜。
でも作業してきた後ろを振り返ると・・・
上の写真のように、美しい光景が広がるわけです。
では、しばし、いろんな品種の実とまり後の、美しい
写真を紹介しましょう。
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そうそう、この時期は小鳥さんたちが卵を温める時期。
夏になると同時に巣立ちます。 |
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やっとの思いで摘粒が終わると、次は袋かけの作業。
この袋のおかげで、病気や虫を防ぐことができます。
この袋かけも、戦争。タッタカタッタカ進めます。 |
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袋をかけ、ビニールを剥ぎ、梅雨も明け太陽の光をさんさんと浴
びます。
いよいよ夏本番です。7月中旬にはご覧のような着色が見ら
れます。
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